2010/06/16
CHRISTINA AGUILERA、THE EAGLES、U2(BONOの背中の手術のため)、SARAH MCLACHLANのLILITH FAIR、RHIANNA、JOHN MAYER、LIMP BIZKIT、GO-GO’Sらのツアーや公演がキャンセルされたことは、この夏のライブ・ミュージック・ビジネスがすでに打撃を受けているという事実を覆い隠してしまっているように見える。ボナルーやカントリー・スロウダウンのような多くのアーティストが参加するフェスティバルは公演日を減らし、JONAS BROTHERSやKINGS OF LEONのような人気アーティストのツアーも売り上げが低迷しているのだ。
この状況は2,3ヶ月前から始まっていた。1990年代半ば以来最悪の夏になりそうな今年の最大の元凶は、チケットの値段と公演の密集。その波乱の中心にいるのは夏のツアーの大部分を仕切っているライブ・ネイションだ。
チケットの値段はアーティストにどれだけ支払われるかに関わるので業界にとって長年の悩みの種だ。ライブ・ネイションはマーケットのシェアを獲得するためにアーティストに法外に高い保証金を払っており、それがチケット代に跳ね返っていると言われている。
また、もうひとつの問題は公演が集中してしまうことによるもので、ひとつひとつのショーに必要なプロモーションがなされていないという事態を招いている。
また、ライブ・ネイションのツアーは現地のマーケット状況を無視してチケットの値段が決められており、ボストンでは250ドルのアーティストもクリー
ヴランドでは50ドルにするという配慮が全然なされていない。
さらに、ニュー・アルバムもシングルも出しておらず、ただダラダラとツアーを続けているアーティストによるツアーにも問題がある。見に行く理由もないアーティストは、ファンもこの夏は見送ることにするかもしれない。
最後に、消費者のコンサート業界に対する懐疑心があるともいえる。高額チケットや、チケットに上乗せされる多くの追加料金などがそれを招いている。
これに反して成功を収めているのは、コーチェラ、ステージコーチ、ジャズフェスト。ボナルーなどのフェスティバル、LADY GAGA、JAMES TAYLOR/CALOLE KING、ROGER WATERS、JUSTIN BIEBER、BLACK EYED PEAS、TAYLOR SWIFT、BON JOVIらのアーティストだ。
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